ビジネスパーソンの教養 Vol.008:何歳まで若者か(古代ローマ編)
我々が住む日本やお隣の韓国では
目上の人とは敬語で話しますが
欧米ではもう少しフランクで
いわゆるタメ口に近いような雰囲気です
なぜそんなに
フランクになれるのかというと
話は古代ローマにまでさかのぼります
古代ローマの公用語はラテン語です
今、この地球上でラテン語を話す国はありませんが
イタリア、フランス、スペイン等の言葉は
ラテン語から派生した言語です
ラテン語はとても難しい言語なのですが
その言葉の意味を知ると
当時の時代背景が見えてきます
例えば「傷」という言葉でも
「軽い傷「悪化した傷」「火傷の傷」
「深い傷」「できものによる傷」などで
違う単語を使い分けます
戦争の多かった時代なので
傷に係る言葉も多かったわけですね
そんなラテン語の
年代別の呼び名を見てみましょう
幼児:Infas(インファス)
子ども:parvulus(パルヴェス)
少年:puer(プエル)
少女:puella(プエラ)
青少年:adulescens(アドゥレセンス)
若者:iuvenis(ユヴェニス)
成人:vir(ヴィル)
老人:senex(セネクス)
このような分け方になっています
みなさんはどこに入りますか
ここで注目すべきは若者と成人です
古代ローマでは
20歳~45歳までを若者 :iuvenis(ユヴェニス)
46歳~60歳までを成人 :vir(ヴィル)
と呼び、それを越えると、老人になります
日本では何となく
十代、二十代、三十代などで
年代を一括りにして考えがちなので
それらより広い幅で括られていることが分かります
欧米の人たちはこの年代幅の感覚が根付いているから
我々からすると世代を越えてフランクに
しゃべっているように見える訳です
そして最後にもうひとつ
この年代区分は今から2000年以上前
つまり紀元前の話です
今では平均寿命も延びています
20歳~60歳を若者
61歳~80歳ぐらいまでを成人と言っても
いいのではないでしょうか
つまり、尺度を変えて見ると
僕たちは自分で思っているよりも
かなり若いわけです
私たちはまだまだ
何かを始めるのに遅すぎることはありません