ビジネスパーソンの教養 Vol.004:聞きかじった情報を鵜呑みにしていませんか
今回
誤解されてている理論を2つ紹介します。
講師やセミナー業をされている方には
お馴染みの「メラビアンの法則」ですが
間違った解釈をしている方が結構いらっしゃいます。
私の事務所の窓を挟んだ向かいの部屋には
カラー診断やカラーコンサルを
されている事務所が入っています
たまにホワイトボードを使って
セミナーをしている風景が見えますが
その時にメラビアンの法則を説明していました
人の印象は
言葉(言語情報)が7%
話し方(聴覚情報)が38%
見た目(視覚情報)が55%
よって
人は第一印象や見た目が大事!
という事でした
実は...
メラビアンの法則が成立する条件は
言葉と態度が矛盾する時です
相手がカラ元気なとき
目が笑っていないとき
強がっているときなど
言葉と態度(表情や仕草)が
一致していない時に、人は
話し方(聴覚情報)を38%
見た目(視覚情報)を55%
頼りにします
強気な言葉を言っている(言葉5%)
声が震えている(話し方38%)
目が泳いで自信なさそう(見た目55%)
↓
結果、強がっていると判断する
と言った感じです
同じように誤解されているものに
エビングハウスの忘却曲線があります
人が覚えたことを忘れていく過程を
グラフにしたものですが
20分後には42%忘れ
1時間後には56%忘れ
1日後には66%忘れてしまう
といった解釈をされることが良くあります
例えば、英単語を100個覚えたとして
20分後には42個忘れ
1時間後には56個忘れ
1日後には66個忘れてしまう
ということになりますが
これも間違った解釈です
これは忘れる率ではなく
節約率と言われるものです
もう一度覚え直すのに
時間をどれくらい節約できるかを
表した数字です
つまり
20分後に復習すれば
100分かけて覚えたことを
42分で覚えなおせて
58分を節約できる
という意味です
誤用される2つの理論ですが
その原因は
聞きかじった知識をそのまま
使っていることにあります
情報を鵜呑みにすると
起こってしまう現象です
テレビや新聞、本、ネットに
書いていることが必ずしも
正しいとは限りません
大切な情報はぜひ
論文や本人の文章など
一次情報に触れてみてください