ビジネスパーソンの教養 Vol.003:哲学者が提唱するスキルアップ法

私たちは地球上の80億人の中から

自分の親兄弟や子どもの顔を

いとも簡単に見分けることができます

しかし目や口だけを抜き出して

たくさん並べられると

判別は少し難しくなってしまいます

でも、顔は見分けられる訳です

なぜそれができるのか

言葉では言い表せないけど、できる

それが、暗黙知です

この暗黙知という概念を提唱したのは

ハンガリーの哲学者マイケル・ポランニーです


彼はこんな言葉を残しました

私たちは言葉にすることより多くのことを

知ることをできる

同じ大きさでシャリを握る寿司職人

スラスラ演奏するピアニスト

プロの技術は全て暗黙知が関係しています


では、どうすれば暗黙知を

身に付けることができるのでしょうか

暗黙知を身に付けるために

大切なものは、体です

「身体は究極の道具である」と

ポランニーは言っています

例えば、

ジブリの曲をピアノで弾きたくなって

習い始めたとしましょう

最初は、

間違わないように頭の中で

次の鍵盤はどこか考えてながら

おぼつかない手つきで

ひとつひとつの音を繋いでいきます

しかし、何百回何千回と

練習を重ねていくうちに

指が勝手に動いて

晩御飯の献立を考えながら

弾けるようにすらなってしまいます

専門的に言えば、これは

近位項が内在化された状態です

曲を構成する1音1音を引く指の動きが近位項

奏でられる曲全体を遠位項といいます

顔の認識の例えでも同じです

目は鼻、口などのパーツが近位項

顔全体が遠位項です

そして

暗黙知を身に付けるためには

この近位項を内在化することが欠かせません

つまり

全体を構成するパーツを

朝飯前と言わんばかりに

完全に自分のものにすることで

暗黙知が生まれる訳です

言葉で言い表すことのできない

職人の技、研ぎ澄まされた勘

理屈を越えたノウハウは

近位項の内在化がなせる技なのです

つまり

僕たちがプロの技を身に付けるためには

1つ1つの仕事の基本を

お箸の扱いと同じように

内在化させることが大切です

昨今、

コストパフォーマンスや

タイムパフォーマンスが

重視される時代になってきましたが

スキルアップに近道はないことを

マイケル・ポランニーが教えてくれました

そして最後に

マイケル・ポランニーの言葉をひとつ

すべての知識が暗黙知に根差している

メルマガ登録

論理思考力、創造的思考力をアップさせるトピック
そして価値観を深める学びを発信しています。
自分の頭で深く考えるコツを掴んでください!

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です